こっちの地域通貨あっちでもOK
出先でサービス利用 姫路など来春から
異なる地域通貨(エコマネー)を互いに交換できるようにするシステムの運用を、兵庫県姫路市の地域通貨グループと東京のNPOが来春から始める。11月半ばから兵庫と青森、岐阜各県の計四つの通貨で実験を始め、来年4月から本格実施する計画だ。
会員約240人の地域通貨グループ「千姫プロジェクト」(代表=岡田真美子・姫路工業大学環境人間学部教授)と、各地で地域通貨導入を支援するNPO「エコマネーネットワーク」(加藤敏春代表)が取り組む。日本で現在100以上あるとされる地域通貨の流通は、一つの地域やグループ内に限られている。これらの通貨同士の交換の実現を目指す。
「千姫プロジェクト」は昨秋から電子マネー型の「千姫」を発行。パソコン利用法の伝授や子供の一時預かりなど会員が「できること」や、外国語の翻訳、自転車の修理といった「してほしいこと」を同プロジェクトのホームページ上に登録し、メールでやり取りする。実際に何かをしてもらうと、30分間あたり1千姫を支払う。収支は同プロジェクトが管理する各自の「家計簿」に記録されていく。
計画では、千姫のノウハウを各地の地域通貨グループに無償で提供。それぞれの地域通貨で決められている30分間当たりの単位レートを基に、異なる通貨の間で交換し、互いに他のグループに入り込めるようにする。現在、千姫のほか、兵庫県加古川市で発行されている「りば」、岐阜市の「楽市」(単位は文)、青森市の「RASSE」が参加を予定。同じ30分間のサービスに対し、1千姫=1000りば=500文、の交換レートで乗り入れする。さらに参加団体を募り、ネットを広げていく。
サービス交換の輪が広がるほか、例えば姫路から岐阜に旅行に出かけた際、観光案内や家族の介助を岐阜の通貨グループの会員に頼み、その謝礼を「千姫」で支払うことなども可能となる。
「千姫プロジェクト」の技術開発メンバーの和崎宏さんは「地域の特徴を生かしながら、全国を網羅する人とサービスのネットワークづくりを目指したい」と話している。