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AKINDO あきんど 2002.11 No.60
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話題のエコマネー
姫路市 姫路ITエコマネーアクション 千姫プロジェクト

エコマネーの課題をITで解決。
「善意のやりとり」を活発にして楽しい「にんげんまんだら」づくりをめざす日本初のITエコマネー

姫路市は人口約48万人、神戸市に次ぐ兵庫県第2の都市で世界遺産・姫路城と豊かな自然に恵まれ、「情報公園都市」をテーマに新しいまちづくりがすすめられています。市内にキャンパスがある姫路工業大学の環境人間学部岡田真美子教授と龍野青年会議所進藤淳三さんの出会いとネットワークの広がりから新たな発想によるエコマネーが誕生しました。


エコマネーとの出会いが平成13年5月、その6月にはプレ実験、10月には新システムをスタートさせました。

全国各地で急速に広がり続けるエコマネーの原点を見据え、無理のない活動と「善意のやりとり」循環の仕組みづくりを実現した「姫路ITエコマネーアクション 千姫プロジェクト」。その発想とすすめ方には、現在エコマネーに取り組んでいる地域をはじめ、これから取り組もうとしている地域に多くのヒントを提供するはずです。そこで今回はその活動の経緯と短期間で実現できたわけ、これからの展開などについて、千姫プロジェクトを支える23人のコアメンバーを代表して岡田さんと"エコマネー語り部"の進藤さんにお話を伺いました。


エコマネーとの出会い、仲間との出会い

千姫プロジェクトがスタートしたきっかけは、平成13年5月開催の「JCエコマネーシステム座談会in宝塚」。このフォーラムでエコマネーの提唱者である加藤敏春さんから直接「あたたかいお金」について学んだこと、2つのエコマネー成功事例・栗山町のクリン、宝塚のZUKAの担当者との交流がその後の活動に大きな影響を与えました。

そしてこの出会いを具体的活動にひろげた原動力が3年前に発足した21世紀の兵庫の地域ビジョンづくりをめざした「夢21委員会」でした。委員会の中に千姫プロジェクトのIT化、システムづくりに活躍する和崎宏さん(中播磨地域ビジョン委員長・memenet代表・姫路工業大学大学院)がいました。和崎さんは地域の学校にボランティアの力で校内情報ネットワーク(LAN)を構築する運動「ネットデイ」をすすめていました。この運動に参加・協力しているメンバーが千姫プロジェクトの中心となって現在活動しています。


先輩エコマネーから学び、課題解決からスタートした千姫プロジェクト

エコマネーの先進事例から学び、千姫プロジェクトが着目したのは、システムの運営・維持の事務局負担の軽減化と異なる地域間との交流・互換性でした。エコマネーの交換には紙幣方式や通帳方式がありますが、双方ともサービス内容の告知、交換の仲立ち、管理と集計、流通データ収集など大変な労力と負担です。この解決にはIT活用がぴったりと考えました。また、システムの提供で標準化すれば広く地域間の互換性も期待できます。この発想が負担の少ない仕組みづくりへ挑戦のきっかけとなりました。

千姫プロジェクトの仕組みの母体はメールとホームページです。本格実験の前にメール交換のみでプレ実験が約4ヶ月行われました。パソコンや携帯電話でサービスとエコマネー交換のメールのやり取りを大福帳係りが記録・管理する方法です。行動しながら考えるコアメンバーの積極性がプロジェクトの本格スタートにつながりました。千姫プロジェクトのエコマネー単位は「姫」。30分のボランティアで「千姫」が目安です。世界遺産・姫路城ゆかりの千姫からの命名です。


ITだからできた無理なく、ほどよい距離の関係づくり ICT

千姫プロジェクトではIT(Information Technology)ではなくICT(Information Communication Technology)と表現します。情報化技術をつかったあたたかい交流のひろがりです。ITは利用できるひとが限られるとの危惧が当初ありましたが、これまで子育てや仕事で時間的制約から参加できなかったひとや在宅療養のひとたちなど多くの方々から支持されました。その結果、ITを利用したくてもできなかったひとたちにITを学ぶサービス提供で、利用者の広がりもできました。

本年11月現在で会員数が244人、約80%が20歳〜40歳代です。場所、距離や時間を克服した、自由でほどい関係づくりがITからICTへの良さではないでしょうか。


画期的なエコマネー 電子家計簿システム・ニュー千姫プロジェクト

電子メールの交換からスタートした千姫プロジェクトは、昨年10月からエコマネーの電子家計簿システムを開始しました。登録会員個人のエコマネー支払や入金の記録がホームページ内の自分の家計簿に自動記録されます。

気軽にサービスのお願いや提供ができ、家計簿記録も楽しみな仕組みで、会員同士のコミュニケーションも活発化しています。サービスメニュー表は会員が常時登録可能で、自動的に最新情報が掲載されます。最近はサービスメニューには無いサービスを会員間で交換することが多くなっています。また、サービスとエコマネーの交換後に「ありがとう姫」や「ごめん姫」など気配り支払いも増えているとか。まさにITで応援する善意とコミュニティ意識の連鎖と循環が育っているのです。


ITエコマネーで各地のエコマネーと連携したい

千姫プロジェクトが短期間できめ細かな仕組みづくりができたのは、地域のひとのつながりと先輩エコマネーをはじめ全国的な組織「エコマネー・ネットワーク」の応援でした。

千姫プロジェクトのこれからの目標は、IT活用でさらにわかりやすく、使いやすくしたニュー千姫プロジェクトのシステムを無料で配布し、各地のエコマネーの負担軽減にお手伝いできればと考えています。そして、各地の地域に根ざした地域ならではのエコマネーを大切にしながら、ITの利点を発揮して互いにゆるやかな連携を保ち「いのちの綱の目をつむぐ通貨 エコマネー」を育てること。インターネット化された次世代の地域通貨づくりをめざしていています。


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